3Dシミュレーションを活用したマルチモーダルSLAM開発
トヨタ自動車株式会社 李 蕊白
SLAM(Simultaneous Localization and Mapping)は、lidarやカメラなどのセンサーを用いてモビリティの位置を推定する技術であり、自律走行モビリティの開発において不可欠な技術である。SLAMの精度は周囲の環境に影響されるため、シミュレーション環境でさまざまな条件をテストし、システムの剛健性を確保する必要がある。本セッションでは、SLAMとセンサーフュージョンの開発における実機測定結果とシミュレーションデータの併用について紹介する。シミュレーションの構築では、周囲環境およびセンサーモデルを重視した。まず仮想3D環境を作成し、次にSimulink®を用いてlidar、カメラなどのセンサーモデルを構築した。その後、小型モビリティモデルを展開し、Unreal® Engineでレンダリングされた環境内でデータを収集した。SLAMを適用することで、実機データと合成データの関連性を通じて位置推定に与える影響を確認した。最後に、マルチモーダルセンサーフュージョンおよびSLAMにおけるMATLAB®とSimulinkの活用について議論し、アルゴリズム開発の有効性を示す。この研究が小型モビリティシステムの開発を加速することを期待する。
録画: 2025 年 7 月 31 日